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第36回 夏のインターウニ・ゼミナール (ドイツ語ドイツ文化ゼミナール) 学問と社会 ―Wissenschaft und Gesellschaft |
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今回のゼミのテーマ: 今回のインターウニでは「学問と社会」をテーマとして取りあげます。「学問の府」と呼ばれる大学で学んでいるみなさんは、日々「学問」に勤しんでいます。でも、「学問」という言葉は、大学生が今ではほとんど口にしないような言葉になってしまいました。「学問」を意味するドイツ語のWissenschaftは「科学」や「学術」とも訳されますから、今回のテーマも「科学と社会」とした方が分かりやすいかも知れません。それでも「学問」にこだわるのは、日頃あまり自ら「科学者」と称さない社会科学者や人文科学者のことも一緒に考えたいからです。 Wissenschaftが社会の中でどんな役割を果たすべきなのかについては、昔からずっと議論されてきました。一方で学問が人類の発展の基礎であり続けていることは言うまでもありません。他方、学問の名のもとに人種差別や植民地支配や自国の優位性が主張されたり、軍事技術開発を通して自然や生命が破壊される危機がもたらされたりする事態もしばしば起こりました。ナチスを支えたドイツ科学は、生物学も法学もドイツ文学研究も、戦後深刻な反省を迫られましたが、そうした反省を行なってきているのもまた学問です。そのためにも「学問の自由(akademische
Freiheit)」は不可欠なものとされて、日本でもドイツでも憲法に明記されています。 今、学問や大学は「社会に役に立つ」ことが強く求められています。最近の大学改革では、「産学協働によるイノベーション人材育成」とか「民間的発想のマネジメント」が求められています。国力増強のために学問が推奨されるのは当然の発想なのかも知れません。しかし、原子力村での産学協働が何をもたらしたのかを知っている私たちは、暴走するリスクを常にかかえる社会に対してWissenschaftこそが最後の歯止めとなって欲しいと期待もしています。そのWissenschaftは今、どんな状況に置かれているのでしょう? 最近報道されている、実験データの改竄や捏造といった「スキャンダル」は、学問をめぐるどのような社会的状況の中で生まれたのでしょうか? 憲法解釈が変更されようとするとき、憲法学には何ができるのでしょう? 今年のインターウニではこうした関心から、あえてこの古めかしい響きの「学問」を取り上げ、学術・研究をめぐる議論の歴史も参照しながら、学問と社会の関係、その中で学問が果たすべき役割、そして学問をめぐる日本やドイツのアクチュアルな問題について一緒に考え、議論したいと思います。 ゼミでは、小人数グループで、事前に配布されるテクストについてじっくり討論し、その後、議論の内容を全体会で報告してさらに全員で討論します。裏面の「参加資格」にも記したとおり、ある程度のドイツ語力は必要ですが、多少足りないところがあっても意欲と好奇心さえあれば大丈夫、とも考えています(わからなければ事前に実行委員会にお尋ねください)。議論に際して「何か言いたいことがあってもどう言えばいいのかわからない」、あるいは「ドイツ人の発言がよくわからない」といった場合には、日本語も使って発言や理解を助けあうようにしていきます。自由時間には、山中湖でボート、湖畔でジョギング、サイクリング等のスポーツで思いっきり気晴らしすることができます。ドイツ語力も考え方もさまざまな日本やドイツや韓国からの新たな友人達と、大いに楽しく議論してみましょう。ドイツ語漬けの充実した5日間が待っています。積極的な参加を期待しています!
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・ 申 込 先: 参加申込みは次のサイトから: http://www.interuni.jp/anmeldung |
・ 日 時: 2014年8月2日 (土) ~ 8月6日 (水) ・ 場 所: 山中湖畔「レイクサイドイン富士波」 (〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野1910 Tel: 0555-65-8258、) ・ 参 加 費: 38,000円 (4泊5日の宿泊・食事を含む。交通費は含みません。 現地集合となります。) ・ 参加資格: ドイツの文化・社会に関心を持ってドイツ語を勉強している学生・院生、および社会人。 (3年程度以上のドイツ語学習歴があることが望ましい。専攻は問いません。) ・ 募集人数: 25名程度 ・ 申込締切: 2014年7月18日(金) (それ以降はお問い合わせください。それ以前でも募集人員に達し次第、締め切ります。) ・ 申込先: http://www.interuni.jp/anmeldung の申込みフォームから |
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