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第37回 夏のインターウニ (2015年8月) を開催しました!
Das 37. Sommerseminar fand von 2. bis 6. August 2015 am Yamanaka-Ko statt!


37回夏のインターウニでは、Fastfood-Slowlifeをテーマに議論しました。今やコンビニやファミレスなしに生きていけない私たちにとって、ほんの数十年前の生活スタイルがどのようなものだったのか、ほとんど想像することすらできません。ましてや修道院などでの時間のあり方は、全くの別世界です。現代社会の経済は、私たちがファストライフのライフスタイルを受け入れることで成り立っています。だからこそ、そうしたストレスの多い生き方に対するAlternativ(別の選択肢)のニーズもまた、先進国では高まる一方です。有機食品やスローライフには多くの信奉者がおり、産業として立派に成り立っています。

ほんとうなら、いいものを口にしてゆっくりマイペースで暮らしたい、と多くの人は考えます。でも、そうした願望はたいてい、ぜいたくな選択肢としてときどき実現できるに過ぎません。それは何故でしょう? 他方で、有機食品をありがたがったり、Slowlifeにあこがれたりするだけでは、実はFastlifeを補完することにしかならないばかりか、もしかすると非合理な神秘的世界に迷い込むことにもなりかねない、ということも、議論を通じて分かってきました。ゼミでは、「国民の健康」を守ると称する有機食品がときにナチスやネオナチと親和性が高い形で育ってきたドイツにおける歴史とか、詰め込み教育へのAlternativと評価されることの多いシュタイナー教育が怪しげな1920年代のエセ科学的・宗教的な世界観と切り離せないことなどについても、批判的に検証して議論しました。

つい最近までEwiger Studentを許容してきたドイツでも、今ではBA(学士課程)の標準履修期間は3年とされて、学生は大急ぎで勉強を終え、卒業しなくてはなりません。かつてBildung(人格形成)の場として構想された大学は、今では日本でもドイツでも、社会に必要とされる人材養成機関へと変質しました。私たちは、社会が求めるスピード(Geschwindigkeit)にあわせて生きるよう迫られています。でも他方で、私たち一人ひとりの中には、成熟して自分の人生を作り上げていくための固有のTempoがあります。社会が私たちに求める一定のGeschwindigkeitという規格に対して、私たちたち一人ひとりはどんなTempoで対応すればよいのでしょう? 就職を間近に控える多くの参加者たちにとってはとりわけ切実なこうしたテーマをめぐって、あるいはまたスローフードやドイツ文学の中での時間のモチーフをめぐって、ドイツ人学生5名を含む参加者約30名は、多様なテキストを読み、身近な例をいろいろ考え、講演を聞き、ときどき山中湖でストレスを発散したりパーティしたりしながら、5日間にわたって終わることのない議論を続けました。

  • DAAD-Praktikantinとして昨年に引き続き参加してくれたElisabethさんのBerichtがこちらにあります。また、Stiftung des Deutschen Volks から参加してくれたJacobくんのBerichtはこちらにあります。ぜひあわせてご覧ください。