第35回春のインターウニ・ゼミナールは「理想と現実 ― Traum und Wirklichkeit」というテーマで開催されました。このテーマのもとで、参加者のみなさんは冒頭のブレーンストーミングのときから、理想と現実のはざまに横たわる問題として、「難民問題」「少子高齢化」「貧困と教育」「パートナーの理想と現実」「男女平等」「環境問題」「職業」「平和」「愛」「理想社会」「コミュニケーション能力」など、実にさまざまな問題をいきなり提起してさっそく議論を始めてくれました。
3時間のドイツ語の授業を毎日2回ずつ受けるようなことは、普通なかなかありません。大学だったらみんな敬遠しそうです。それが、誰も退屈することもなく、充実した授業に楽しく引き込まれていけるのは、インターウニの魔法としか思えません。そして実は教員たちも、大学ではなかなか実現できないような意欲的な授業ができるインターウニを、心待ちにしています。
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もちろん授業だけではありません。体育館で暴れる時間も、韓国からのゲストのドイツ語プレゼンも、とことん議論するための通訳つきディスカッションも、そしてもちろん親睦を深めるための夜の宴やパーティも、インターウニには欠かせません。
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セミナー後半では、グループを新たに作り直して、テーマ別のプレゼンを学生だけで作成しました。「理想と現実」をテーマとするプレゼンに向けて新たに4つのグループが結成され、各グループで熱い議論が交わされました.....
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Industrie4.0が導く「理想」の(実は恐ろしい)社会、日本人の大多数が難民となった近未来社会、理想のドイツ語授業、雇用における男女差別がなくなった社会など、思い思いのテーマや問題が最終日の舞台で、ドイツ語で表現されました。
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Gruppe C |

Gruppe D |
今回の春のインターウニはさまざまな事情から事前の広報をあまりせず、総勢40名足らずという規模で実施しました。
例年に比べて寂しくなるのではないかと心配されましたが、むしろこの規模で実施したことで初めて可能だったこと、原点に立ち戻って見直すべき点もたくさん見つかったのは、主催者にとって思いがけない収穫でした。
すぐに全員が知り合えることで一体感が強まり、おかげで、ドイツ人Praktikantたちにも教員たちにも自然に話しかけやすい雰囲気がいつも以上に強かったように思います。途中でグループを作り替えたり、教員手作りのスープを毎日提供したりする余裕もありました。春のインターウニとしては久しぶりに、2グループに分かれて行ったディスカッションも大いに盛り上がりました。
なにより、モチベーションの高い参加者に恵まれたインターウニが、ドイツ語を学ぶ人・教える人たち双方にとって「理想」の学び場であることを、改めて実感することができたように思います。
会場をお貸しいただいた国際医療福祉大学の皆さまや管理人ご夫妻には、今回もとてもお世話になりありがとうございました。そして何よりドイツ・韓国・日本の各地から参加してくださった皆さん、どうもありがとうございました!

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