28. interuniversitäres Sommerseminar
für deutsche und japanische Kultur
第28回 夏のインターウニ(ドイツ語ドイツ文化ゼミナール)
Unrecht und Betroffenheit
― 他者の痛みを共有することは可能か?
参加者募集のお知らせ
インターウニ・ゼミナールは、ドイツの文化・社会に関心を持つ日本人とドイツ語圏の学生・教員たちが、さまざまな大学から集まって(interuniversitär)、一つのテーマについて日独の文化を比較・対照しながら(interkulturell)、専門の枠を超えて(interdisziplinär)、ドイツ語で話し合うゼミナールです。また、参加者が、国籍や文化の違いはもちろん、先生と学生といった立場の違いや世代差・性差を超えて討論し、互いに学びあうこと(Inter-Lernen)が重要だと考えています。このゼミナールが目指しているのは、単なるドイツ語会話の練習ではなく、現代的な問題についてドイツ語で議論することです。また、その経験が参加者の専門研究や今後の社会での活動と結びつくことも期待しています。
今回のテーマは「Unrecht und Betroffenheit ―― 他者の痛みを共有することは可能か」です。Unrecht も Betroffenheitも、どちらも訳しにくい、重たい言葉です。Unrechtとは、法に抵触する行為、人権を侵害する行為、さらには国家による戦争犯罪をも意味する場合もある言葉です。みなさんは、身の回りにUnrechtを見出したことがありますか? 自分の属する社会や国家が犯したUnrechtに気づいたときには、どうすればよいのでしょう? もしそうしたUnrechtに対して、「他人ごと」とは思えない「撃ち当てられ」た感じをいだいて深刻に受けとめるとしたら、その思いこそはBetroffenheitです。つまり、他者の痛みをも「わがこと」として感じる思いです。では、そのBetroffenheitは、「かわいそう」という思いや「同情」とは、一体どこが違うのでしょう?
「テロとの戦い」は世界中で勢いを増し、「格差」がはやり言葉になる今日、Unrechtに対して怒り、正義感や倫理観に駆られてエモーショナルに心を動かされているだけでは、多くの場合何らの問題解決にも至りません。しかし他方、市民一人ひとりがBetroffenheitと勇気(Zivilcourage)を持つことによって社会の矛盾や集団の罪を問いただす、というメカニズムがなければ、おそらく民主主義は機能しないことでしょう。「わが国」が過去に何らかの罪を犯したとしたら、あるいは自分が属する国際社会が大きな誤りを犯しているとしたら、その構成員たる「私」にとってそれは「他人ごと」であってよいのでしょうか?
今回のゼミでは、このUnrechtとBetroffenheitという2つのキーワードをもとに、ドイツ語および日本語による史料文献から文学作品までの幅広いテクストを読みながら、ドイツと日本の戦後史を見直してみたいと思います。例えばドイツにおけるナチズムをめぐる「過去との取り組み」や、日本と近隣諸国との関係、また70年代以降の日独のさまざまな市民運動について考えてみましょう。同時に、貧困や差別、植民地主義の歴史など、世界が抱える現在の問題についても、自分たちとどのように関わっているのか冷静に議論できるきっかけが得られるかもしれません。
ゼミでは基本的に、小人数グループで、事前に配布されたテクストについてじっくり討論し、その後、議論の内容を全体会で報告してさらに全員で討論します。発言はなるべくドイツ語でするよう挑戦しますが、ドイツ語に自信がなくて「何か言いたいこと があってもどう言えばいいのかわからない」、あるいは「ドイツ人の発言がよくわからない」といった場合には、日本語も使って発言や理解を助けあうようにしていきます。自由時間には野尻湖や湖畔で水泳、ボート、ジョギング、サイクリング等のスポーツで思いっきり気晴らししながら、ドイツ語での議論漬けとなる充実した5日間を過ごしましょう!
なお、ゼミへの参加は、http://web.hc.keio.ac.jp/~skazumi/interuni/nojiri-moshikomi.htm にある申し込みフォームから申し込んでください。申し込み後、登録アドレス宛に実行委員会から受け付け確認メールが送られますので、そこでの説明に基づいて、参加費を所定の口座に振り込んでください。(詳細は受付確認メールにてお知らせします。)
記
場 所:〒389-1303
参 加 費:39,000円(4泊5日の宿泊・食事、テクストを含む。交通費は含みません。)
応募資格:大学の専門課程(原則として3年生以上、一定のドイツ語力があればそれ以下も可)、または大学院で、ドイツの文化・社会に関心を持ってドイツ語を勉強している(または勉強した)学生。専攻は問いません。
募集人数:25名程度
申込締切:2006年7月15日(土)(それ以降は問い合わせてください。それ以前でも募集人員に達し次第、締め切ります。)
申込先 :http://web.hc.keio.ac.jp/~skazumi/interuni/nojiri-moshikomi.htm
・上記申込みサイトが使えない場合や、申し込み後1週間経っても連絡がない場合、またゼミについての質問がある場合等は、メールで実行委員会宛に連絡してください。
・申込みに際しては、次のようなケースに該当する場合、必要事項を「伝言」欄に記入してください。
@
準備のためのテクスト等を7月中旬に送付しますので、その頃に帰省する場合の連絡先
A
連絡メールアドレスが携帯メールの場合は、それ以外に使用可能なパソコンメールのアドレス
・過去のゼミナールについては http://web.hc.keio.ac.jp/~skazumi/interuni/ をご参照ください。
講師(予定): 相澤啓一(筑波大学)、Volker Fuhrt (弘前大学)、 Bettina Gildenhard (同志社大学)、浜崎桂子 (
2006年6月
主催:Interuni-Seminar
実行委員会 (代表:相澤啓一、浜崎桂子)
協力:Deutscher Akademischer Austauschdienst(ドイツ学術交流会)
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29.7. Samstag |
30.7. Sonntag |
31.7. Montag |
1.8. Dienstag |
2.8. Mittwoch |
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9.00
12.00 15.00
18.00 19.00 21.00 |
ANREISE |
F r
ü h s
t ü c
k |
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Thema I |
Thema II |
Thema III |
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Textarbeit
+Diskussion |
Textarbeit+Diskussion |
Textarbeit+Diskussion |
Evaluation
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In
Gruppen |
In
Gruppen |
In
Gruppen |
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M i t t a g s e s s
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P a u s e |
ABREISE |
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Einführung |
Gruppenarbeit |
Freier Nachmittag |
Gruppenarbeit |
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Brainstorming
Gruppen- Arbeit |
Plenum:Protokolle der Gruppenarbeit + Diskussion |
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Plenum: Protokolle der Gruppenarbeit +
Diskussion |
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A
b e n
d e s
s e n |
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Einleitende
Gruppen- arbeit |
(Grillparty) |
Gruppenarbeit |
SCHLUSSFEIER |
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Abend- programm |
Plenum:Protokolle + Diskussion |
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B a d + K n e i
p e + N a c h t r u h e |
(Änderungen vorbehalten!) |
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